今さんFD3Sのエンジン。この短い期間に色々ありましたが、一応一区切りとなったので記事としてアップしますw
まず今さんの赤卍号と呼ばれるFD3S RX-7は完全ストリート仕様(エアコン付きフル装備)。自走で遠征もこなせるくらいの街乗りも快適な仕様です。
とはいえ、純正ミッションが壊れない範囲でもっとパワーを!と追及している仕様。今さんもサーキットでは凄く踏むのでトップスピードはなかなか出ます。(エアロパーツもほとんどついていませんしね)
で、前回のエンジンブローは今年の春頃のことでした。
それなりに攻めた仕様ではあるものの、ブローした時は何が起きた???っていう感じだったので原因追及が難しかったです…。経年劣化で壊れたわけではないので、壊れた原因を調べない限りは次に進めませんから。。
というわけで、そこからは時間をかけて分解と点検を進めて行きました。それこそ1か所1か所じーっくりという感じで。結果的に「これだね?」って思わせるものがありましたが、その時点では確信は取れませんでした。(未知のこともやっていましたし、新投入のパーツもありましたので)
そして不思議なのが、他のロータリーエンジンでは起きなかった事象が、このFD3Sでは起きるということ。今さんもロータリーエンジンが好きでずっとそれでサーキットを走ってこられた方ですし、色々なこだわりもあります。(仕様決めで何度衝突したことかw)
という経緯もありますが、今回は潔くw
「今さんが怖い・また言い合いになるのはヤダ」を通り越してw
色々と納得がいかない・腑に落ちない点が全てクリアにできるよう、勝手にこの仕様の方がいい!という僕の理想の仕様へと組み替えることにしましたw
具体的には好まないパーツの全撤去&交換。勝手に行うという強行突破にでました(すみません)
余談:ロータリーエンジンはエンジン本体以外も超重要なんです
完調で壊れにくい&サーキットで連続周回がこなせるロータリーエンジンを作る上では、エンジン本体も大切ですが、補機類もすごく大切にケアしないといけません。
サーキットで連続周回する仕様は、あそこが緩んでた・ちょっと不調だった・相性が悪かったなどは容易にブローに繋がります。
ちなみに、以前よく走らせていたデモカーの白FD3Sでは、5速だけ失火するという症状に悩んだことがあります。
それ以外の領域では全然問題なくて完調そのもの。最初は電装系かな?ということで、点火系や配線変えたり、ノイズ対策したり、オルタネーター換えたりもしましたがそれでも直らず。
そして行き着いたところがバッテリーでしたw
始動時のクランキングも非常に優秀だったので疑いもしませんでしたが、結果的に5速の高負荷時の領域で電圧がコンマ数Vダウンしたことが失火に繋がった根本原因でした。。。
そういった経験もありますので、電装系含めてエンジン本体以外の補機類はとても細かくチェック・組付けを行っています。
で、今さんのFD3Sのエンジンです
というわけで今さんのFD3Sのエンジンを新組していきます。
前回のエンジンブローの事象の辺りは付きましたが、もっとパワー&垂れないエンジンをというところで、今回は周りの方々のアドバイスもあり、僕も今さんも海外製(ブランド名は伏せます)の強化アペックスシールの使用がチラついてました。尚、僕は純正しか使ったことがありませんw
それ以外の仕様やパーツ構成が全てクリアになった(前述の通り勝手にそうした)ので、それなら試してから考えようと思い、今回は唯一のテスト材料として海外製の強化アぺを導入です。これがのちに…とはやっぱりやってみないとわからないですね…。
というわけでさっさとエンジンを組んで補機類と電装品を整え、慣らし運転を終え、早速エンジンセッティングに専念していきます。
エビスやSUGOで現車セッティング&連続周回テスト
まずは9月11日にエビスサーキット東コースへ。
内容的に問題はなく、スムーズにある程度の暫定セッティングを終えました。ミニサーキット域なら何も問題は出ません。4.1ファイナルで4速吹けきらない車速でしたからね、暫定として終了。
次回、国際サーキットにて調整。
今度は10月02日にHowMatch4輪走行会(スポーツランドSUGO)でセッティングです。
エビスでのテストでセッティング終了!でも良いのですが、念には念を!圧倒的に負荷のかかるスポーツランドSUGOはテストにはうってつけです。まずはバックストレート区間で少しずつ回転上げながらチェック走行を繰り返します。(問題なしでした)
次に、馬の背~最終コーナーの区間に焦点を合わせてチェックやセッティングを行います。ここで問題発生。
バックストレートでは出ないけど、最終コーナー上りのストレートで空燃比が大きく触れる現象が!?(もちろんガソリン偏りなどによるガス欠症状ではありません)
うーんなんでだ??と頭を抱えていた時・・・
実はこの日、同じタイミングで走行し、同じアペックスシールで組まれたエンジンを積んでいるスズバン号FD3S RX-7も走行していました。(このエンジンはスズバンさんの方で組み上げており、セッティングのみ担当しています)
この仕様では何度かTC2000は走行されていますが今回、はじめての菅生走行となったわけですが、、、
全く同じ症状がこちらも出てます・・・汗
そして同じくチルチル号FD3S RX-7も走っていて、こちらは純正アペ。(スズバン号同様、エンジン本体はりゅうすけ君が組んでセッティングのみ担当)こちらの車両は問題なし!すごく楽しそうに連続周回!
データなどを見た上で、今さん号もスズバン号も現仕様ではこのシールは使えないと判断。早々と走行断念の決断をしました。このまま走り続けるとブローの可能性が高かったので…。
その後は会社へ戻り、次回走行までにシール交換を行います(スズバンさんも交換されるそうです)
早速分解して、
各所を掃除・計測・組み上げ。で、搭載。
ブログだと一瞬ですねw
純正2ピースアペックスシールに交換、僕の慣らし運転を済ませました。
そして再びHowMatch4輪走行会(10/09)でスポーツランドSUGOへリベンジ!
生憎の雨路面ですが、走りますw
脚周りやタイヤなどのセットはウェットを無視した仕様?で、とっても怖かったけど、雨量と相談しながらなんとか踏み抜きながらチェック走行を繰り返します。
前回は前述の症状で異変があり、踏み抜けませんでしたが、今回は全くノントラブル。アペックスシールによるもので間違いないことを確信しました。
結論としては、導入したアペックスシールによる圧縮抜けはある一定から起こることが分かりました。異なる車両で同条件で起きているので間違いないはずです。
ただそのアペックスシールもデメリットしかないわけではないので、燃料やその他の対策などでうまく使える方法があるのかもしれません。ただ今の時点では連続周回などの用途には向かないので怖くて使用できないというのが率直な感想。
まぁ、強化シールもたくさんの種類がありますので、別の強化シールを使えばそんなことはないものもあるかもしれませんが、今のところ不満もないので純正一択で行こうと思います。
というわけで無事にセッティングを完了し、走行を終えました。
今後の走行予定は、念のためもう一度ドライ路面のスポーツランドSUGOで確認がしたいところ。
その後はイベントでの遠征がスタートします。10月末のSUGOから始まり、岡国、オートポリスとイベント盛りだくさんw 過酷な遠征が組み込まれています。
果たして、どうなるかな?
不安半分、楽しみ半分w