シバSタイヤの一つの完成系となるモデル?T9βのコンパウンドをもてぎでテスト

現在、開発が進められているシバタイヤのSタイヤ(通称シバS)。この最新モデル&市販候補のコンパウンドとして用意された「T9β」が届きました!

サカモトエンジニアリングとしては今年の2月よりシバSの開発に携わっていますが、シバSのコンパウンドとしてはT5、T9に続く3種類目となります。

これまでのシバSのテストの中では筑波(TC2000)こそターゲットとするタイムを記録できませんでしたが、スポーツランドSUGOやモビリティリゾートもてぎでは、比較的好タイムをマーク。

いずれも路面温度や気温が高い環境下ですので、現在のコンパウンドの位置付けとされる、いわゆるMコンパウンドとしては相応のタイヤへとなっているかと思います。

で、今回届いたこの「T9β」は市販候補となる最終的なコンパウンドです。改良もなされたとのことですので早速、チェックのためにモビリティリゾートもてぎのスポ走へ行ってきました。

もてぎの走行に関しては5日前のショップの輪走行会でT9をテスト済み。今回のスポ走も気温・路面温度共にほぼ同じ条件ですので良い比較ができそうです。

車両については仕様変更は全くなし。メンテナンスや各種チェックなどを行なった以外はダンパーのセットも含めて一切変更はありません。T9βのタイヤサイズも前回同様の265/35R18です。

さて、では行ってみましょう。計測はいつも通り、アウトラップ+1周(ウォーマー無し)のルールで行きます。空気圧に関しては走行前1.7キロ(天日干し済み)、温間では1.9キロがターゲットです。

乗り始めて最初に感じたインフォメーションでは、ステアから伝わる抵抗感が以前のT5&T9より少し重く、すぐにでもタイム計測に入れる感触?それとも構造的なもの?ということを感じましたが、ストレートで左右へ車両を揺すった感じですと、T9に比べ車両全体が重く感じました。それはエンジンや吸気温等の問題ではなく、おそらくタイヤから来るものだと思います。この時点ではアウトラップなので、グリップ力の問題か走行抵抗によるものかはまだ不明ですが、、、

タイヤを信じて計測に入りました。

結果:1分56秒96 (ベスト更新)

前回のT9を履いてのタイムが1分57秒467なので、それと比べるとかなり更新できている結果にはなりました。

けど!w

たぶん、T9でもこのタイムは出せたかな?という印象があるので、タイヤとしてはタイム差ほどの性能に差はないというのを付け加えさせていただきます。

とはいえ、外気温が30度を超える中でこれだけ走れれば、T9でもT9βでもMコンパウンドとしては上々でしょう。T9βになって変わった&受けた印象に関しては、おそらく構造的なものな気がしますので、この辺りは柴田社長との相談になります。

とはいえ、このT9βであれば、ウエット路面での確認はできておりませんが(求めてない?)、これからの夏や秋にかけて思う存分楽しめるタイヤになっていると思います。発売となった際にはぜひお試しください。

そして!いよいよ!!
冬専用のコンパウンドの開発が急務と感じました。引続き、より良いタイヤへとフィードバックできるように頑張っていきたいと思います。

タイヤのテストメニューに関してはまだいくつか消化しなければならないメニューもありますが、コンパウンドテストとしては区切りが良いので、APEXi N1 Sakamoto-ENG RX-7号は一旦夏休み。

夏の終わり頃から始まるテストに備えて、エンジンや駆動系、各消耗品などを総リフレッシュするメニューを準備中です。そして秋頃からのテストでは、岡山国際サーキットやオートポリスへ持ち込みたい!と、計画を進めています。

まぁ、、、それ以外にもやらないといけないことは山積みなんですが、一つずつこなしていきたいと思います。では、また引続き、よろしくお願いします!

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書いた人

サカモトエンジニアリングの代表です。
チューニングも走ることも好きで、週1はサーキットに行きたいと常に思っていますw