前回ブログでご紹介させて頂いた通り、シバGR86のブレーキがシバキャリパーキッド(F:6ポッド 335mm R:4ポッド 330mm)へアップデートしました。
まずは漏れやシステム的なトラブルなども含めて、問題が起きないかをチェックするために街乗りで100キロ程度を走行。とりあえずそれはクリア。
では走ってなんぼの車なので、さっそくサーキットへ持っていきましょう!
・・・とその前にw
標準で付いているのはストリート仕様のブレーキパッドです。
摩材などの詳細は分かっていませんが、フィーリング的にはノーマル純正といった感じで、特に不満もなく快適。
ですが、サーキット走行を行う上では厳しいか?というか、そこは攻めたくないのでブレーキパッドは換えていきます。キャリパーやローターが良くなっても、ブレーキパッドがサーキットの実用域に耐えられないと意味ないですからね…。(結果的に大丈夫なのかもしれませんが、まずは安全のためにもパッドは実績品が理想です)
というわけで、柴田社長からGR86向けのブレーキキットを作ると打診を受けたタイミングで、ブレーキパッドの試作手配をしていました。
メーカーさんに色々と協力して頂いた結果、試作品のブレーキパッドが超特急で出来上がりました!(ありがとうございます)
早速、取り付けてサーキットへ持ち込みです。
場所は・・・
モビリティリゾートもてぎのロードコースです!
国内の国際サーキットの中で、特にブレーキに厳しいとされるコースです。まずはミニサーキットでテストとしてもいいとは思いますが、このコースを走れればどこのサーキットで使っても大丈夫なはずだからです。
まぁ、各サーキットの日程表を見比べた結果、最もちょうど良かったのがもてぎなのでそうなったとも言いますw
当日のタイヤは、前回の日光サーキットで使用したシバタイヤ R23 255/40R17 新TW200の中古、というか街乗り含めて履きっぱなしです。(ホイールはシバホイF23のGR86サイズ)
今回はキャリパー・ブレーキローター・ブレーキパッドの交換から間もないために、当たり付けも考慮しながら走行するつもりです。が、それなりのレーシングスピードで走らないとちゃんとしたチェックにならないので一応計測前提で走ります。
ちょっと余談:GR86/86/BRZを速く走らせるには…
蛇足になりますが、今まで86(ZN6)やGR86(ZN8)を走らせてきた中で、「速く走らせる」のに行き着いたのはパッドを含めたブレーキの使い方です。
デモカーGR86/シバGR86ともに、行く先々で「なんでこんなタイムでるんです?」って聞かれる機会が多かったですが、最終的にはブレーキの使い方に行き着いた結果だと思っています。
端的に言うと、ABSが凄く優秀なので縦で止められるというのもありますが、それに加えてクリップまで向かうブレーキリリースとそれに合わせる舵角操作で、全然違うコーナリングスピードを叩き出せるというのがあります。
で、サカモトエンジニアリングとしてはそれを最大限生かすようなタイヤの使い方、それができるドライビングとジオメトリのセットなどを突き詰めていった結果、今の仕様になりました。(何度も何度もBUNZOUさんと戦って導き出した結果ですw)
もちろん、それで使っているのは純正ブレーキキャリパーです。市販状態で標準で付いているものに対し、ブレーキパッドだけはこだわって色々やりましたが、ベースとなるキャリパー&ブレーキがすごく優秀です。
そのため、ブレーキはサカモトエンジニアリングが作るGR86の速さに直結するパーツなので、正直…
換えたくない!軽いし純正がいい!!w
という本音がありました。純正キャリパー&ローターは小さいので軽いし、制動力に不満が無かったですからね。。。アフターパーツのブレーキキットを付けて遅くなるのは絶対に嫌だったので、今回の件は不安しかなかったですw
ちなみに、本ブレーキキットへの変更で重量は約9キロ増となっています…。色々サイズアップしているのでしょうがないですが、やっぱり不安w
モビリティリゾートもてぎでブレーキキットをシェイクダウン
というわけでもてぎのロードコースです。
取り付けているブレーキパッドはこれまで使っていたブレーキパッドの改良版、というか仕様変更版です。
もともとサカモトエンジニアリングのデモカーGR86/シバGR86ともに、初期制動~ターンインでの姿勢を考慮したブレーキパッドを使用しています。その中で今回は前後のブレーキローターやキャリパーサイズがアップ&前後バランスが変更となるので、それを考慮して仕様を見直しています。
で、走ってきた結果…
良い!!!めっちゃ意外wwバネ下重くなったのに色々良くなったwww
嬉しい誤算で、予想外過ぎて笑いが出ました・・・w
何が変わったって、ブレーキ~ターンイン初期でリアブレーキがしっかり仕事をしてくれるので、結果的にフロントタイヤの負担が減りました。そのためフロントタイヤにかかる荷重と仕事が減り、その分を横方向(舵)へ使うこと「も」出来ます。
もともとGR86って、速く走るとフロントタイヤの仕事ばかり増えて回答性が犠牲になったり、フロントタイヤが極端に減ったり・壊れたりということがありましたが、それが大きく緩和できます。これは本当に凄く良い!!
タイム的には全開走行はせず、当たりつけやチェックを基本としながら、ブレーキ踏力を7割くらいで走行。タイム的にはシバタイヤベストの+0.5秒くらいとなる2分15秒470。
ABSの作動もまだだいぶ抑えてのタイムですから、このブレーキキットを活かした先の領域はまだまだあります。
よし、次のヒートでタイム出しだ!というくらいのテンションではありましたが、ここは冷静に…w
はじめて使用するアイテムですし、もてぎのロードコースのブレーキにかかる負担は相当なもの。当日は当たり付けに専念し、ベスト+0.5秒~1秒くらいのペースで周回を重ねました。
いや~、これはかなり期待できるんじゃないかな!?シーズン中がますます楽しみな結果となりました。ここからは工場に持ち帰って各部をばらして一通りチェックし、次回に備えます。
取り急ぎ、キャリパーのシェイクダウンは無事に終了し、ホッとしました。もてぎのロードコースはまた別途、フルブレーキングの耐久も兼ねて?タイム出しをしてみたいと思います。
そして、次回の走行は日光サーキットを予定しています。日光だとブレーキのコントロール性が重要なので、制動力とはまた違ったブレーキの優位性が表れてくるかもしれません。2コーナー、6コーナー、11コーナーの姿勢が楽しみなところですね!
引き続き、テストしていきます!
PS:今回からレーシングスーツを新調しました。(アペックスさんありがとうございました)