ADVAN A052は雨がダメ?ウェット路面の日光サーキットを全開走行

ヨコハマタイヤのフラッグシップスポーツラジアルである「ADVAN A052」。今年からデモカー86(ZN6)で履いているんですけど、、、

ADVAN A052を雨のサーキットで走行テスト

「A052って雨の日は危ないって話あるけど、実際どうなの?」

たびたび聞かれるのはドライグリップよりも、ウェット路面に関することの方が多いかもしれません。そりゃそうですよね、街乗りも使えるタイヤなのに公式ホームページでは・・・

ADVAN A052の公式ホームページ
https://www.y-yokohama.com/product/tire/advan_a052/

注意事項:ドライグリップ優先設計となっています。降雨時のご使用については十分スピードを落とし安全走行に心がけてください。

https://www.y-yokohama.com/product/tire/advan_a052/

・・・って上部に書かれていますからね(^-^;

結論から言うと、雨路面でも全く問題なく使えます。

現状、デモカー86(ZN6)はADVAN A052を履いたまま通勤でも使用していますし、ウェット路面のサーキット走行を走ったことがあります。

ただ、ウェット路面での限界域は?と聞かれると、まだ踏む込めてはいません。
というのも以前、雨の日のエビスサーキット西コースを走りましたが、その日はデモカー86(ZN6)では初めて走るコースだったのに加え、当日は雨路面スタートだったものの、昼前くらいからはドライ路面に移行するという回復傾向だったので、限界域での雨性能を知れずにいました。

・・・でw

雨の日光サーキットのピット

そこで今回は慣れ親しんでいる雨の日光サーキットでADVAN A052の限界付近の挙動とタイムをテスト。天気予報とスポーツ走行の日をチェックし続け、ついにその機会に恵まれましたので走ってきました( ̄▽ ̄)

(最近全然サーキットを走れてなかったので、単に走りたかったという理由も含むw) 

雨路面を狙い、日光サーキットのスポーツ走行へ

7月4日、梅雨前線の影響もあり予報通りの雨。10時の枠から走ろうと日光サーキットに来ると、ほぼ貸し切り状態。日光サーキットの社長には「なんでこんな日に走り来たのさ?」って冷やかし入れられる始末。朝は結構な豪雨でしたからね( ̄▽ ̄;)

ADVAN A052の雨走行の内圧チェック

で、デモカー86(ZN6)の仕様としては特に大きな変更を加えておらず、セッティングも今まで通りでそのまま。この状態での日光サーキットのベストタイムとしては、4月に記録した38秒949となっています。(その時の模様はこちら

そしてこの日履いているADVAN A052ですが、そのベストを記録したときに履いていたものと同じ・・・というか、2月に履き始めて複数回のサーキット走行と日々の通勤をこなしているタイヤです。もう5000kmぐらい使ったかな?思いのほか減りませんね。

何度か履いたADVAN A052

そんなこんなで雨路面のサーキットテストです。ちなみに雨の日のラップタイムですが、雨路面は降水量や水の残量など、コンディションもまちまちで刻々と変化するので、あまり再現性がありません。

なのであくまで参考程度のタイムにはなりますが、ADVAN A052がウェット路面ではドライ路面の何秒落ちくらいで走れるか、そして限界付近ではどんな挙動になるか試してみましょう。

余談:この日の日光サーキットスポーツ走行

今回は雨予報だった10時と11時のスポーツ走行にエントリーして走ったんですけど・・・

ADVAN A052を履いて雨の日光サーキットにコースイン

両方とも1台だけの貸し切り状態でした(^^;
安心してスピンできる・・・とまでは言いませんが、あまりの空き具合にはちょっと複雑な心境。走りやすいので日光サーキットのスポーツ走行もおすすめですよー!

ADVAN A052の雨走行1本目。降水+川が数本ある中での走行

まずはシトシト降る中で走行スタート。雨量のイメージ的には視界は確保できるものの、ワイパーが無いと見辛いなという状況。いわゆる雨のサーキットですね( ̄▽ ̄)

ADVAN A052のインラップの性能

前回はスポーツランドSUGOを走ったっきりなので、約2か月ぶりのサーキット走行。雨路面ということもありますので、割と慎重な走り出しです。

そんな中で感じたのはADVAN A052の発熱の良さ。ドライ路面では6-8割のペースで走れば、2周目(計測1周目)には安心して全開にできる温度域に行くことは確認済だったんですけど、その発熱の良さは雨路面でも健在。

ADVAN A052で雨の日のサーキット走行

水しぶきが上がる状況下でしたが、2周目には44秒台を記録し、そこからは43秒台で安定して周回できました。

様子見が終わってからはいよいよ全開走行。限界付近での挙動を確かめながらペースを上げていきます。走りながら、トラクションコントロールの有無やABSの挙動なども確認しましたが、いずれも雨によるコントロール不能に陥ることはなく、安定して周回できました。

ADVAN A052で雨の日光サーキットを走行

このヒートでは連続して27周を走り、ベストは42秒台前半。リザルト上は42秒149が出ましたが、そのときには雨も止んで、ワイパーが要らないくらいでした。なので走りだし相当の降水の中のインカー動画としては、42秒406と42秒699を記録した辺りが降水の中の走行っぽいかと思います。

・・・というわけで、雨路面でのADVAN A052のだいたいの挙動と特性がつかめたので、次の走行ではより追い込んでみました。

ADVAN A052の雨の排水性能

・・・するとw

ウェット走行2本目。雨は止んで路面が全部濡れている状態での走行

1本目の走行の途中で雨はやみ、そこから曇り+たまにパラパラ。路面は引き続きウェットですが、単独の走行ならワイパーはいらないなという状況。(引き続き貸し切り状態でしたからね・・・)

ADVAN A052を乾き始めの雨路面でテスト

天気予報を含めて回復傾向だったのと、なるべく1本目と同じようなコンディションで比較したいと思い、今回のヒートではコースインしてすぐに全開走行。発熱特性なども含めたタイム出しを(^^)/

で、結果としてこんな感じです。

ADVAN A052を履いて周回した結果

アウトラップ後の計測1周目で42秒127を記録し、それ以降は安定して41秒台で周回できました。タイヤウォーマーも使わずにこれだけスムーズに走りだせるのは結構驚きました。今どきのラジアルタイヤはすごいですね( ̄▽ ̄;)

最終的にはコンディションの回復(といってもハーフウェットに属さないくらいの雨路面)もあって、タイムは41秒193を記録しました。(あくまでも参考程度のタイムですが)

参考になりそうなインカー動画としては、コースイン後の3周目(41秒849)と4周目(41秒676)のものをアップしています。

ちなみに・・・

ADVAN A052を履いてスピン

この走行枠では何回か限界を超えたところまで行きました。いくらハイグリップラジアルで雨でも安心して踏める!となっても、限界はあるわけでw

まぁ、安全な状況下でこういうこともトライしつつ、クルマのセットアップやドライビングを磨くことも大切なことですからね。状況が許すなら、雨の日に走りこむのもよいトレーニングになります(^^)/

結論!ADVAN A052は雨でも安定して走れます

この日はスポーツ走行2ヒートを走り、合計で54周。コンディションこそ外出には不向きでしたがw楽しく走れたので久しぶりにサル走りしました。やっぱりサーキット走行はいいですね!

日光サーキットの雨走行のリザルト

それらの中でADVAN A052を使用して感じたことをまとめると下記の通りです。

  • 雨路面でも高いレベルでグリップしてくれる。安心して使用できる
  • コントロール性も高く、限界付近の反応もわかりやすい
  • 発熱の良さは雨でもすごい。2周目以降には安定したグリップレベルに
  • 赤旗が出るような川でない限り、ハイドロプレーニングも起こらない気がする

正直、今まで履いてきたハイグリップラジアルタイヤのウェット路面のイメージが変わりましたね。一昔前のレイン専用レーシングタイヤくらいの性能はあるんじゃないかなとさえ感じます。

ADVAN A052は雨でも高評価

難点を上げるとしたら・・・?
タイヤの価格でしょうね(^^;

今年のヨコハマタイヤのラインナップの実質的な値上げで販売価格が見直されたので、他のメーカーのハイグリップラジアル(RE-71RやDIREZZA等)と比べると群を抜いて高いです。

走行後のADVAN A052

でも、路面問わずグリップする上に発熱も良いし、コントロールもしやすくてタイムも出るし、浅溝の割に全然減らないし減り方も綺麗。そして何よりwパターンに似合わず街乗りや高速道路がすごい快適(ロードノイズが少ないし、段差やつなぎ目で無駄なストレスを感じない)と、価格に見合った価値があると感じます。

雨の日のサーキットでADVAN A052を履く

特にデモカー86(ZN6)はストリート仕様としての完成度にこだわったテーマにしているので、ADVAN A052のキャラクターがピッタリなんですよね。

排水性能もよいADVAN A052

もし、ADVAN A052雨の性能はどうなの?っていうところで導入に踏む込めていない方がいらっしゃるのであれば、ぜひ履いてみることをおすすめします。

出来れば晴れ・雨問わず、そのままサーキットに持ち込んで限界付近を体感頂けると、今までのハイグリップラジアルタイヤのイメージが変わるかもしれませんよ(^^)/

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書いた人

サカモトエンジニアリングの代表です。
チューニングも走ることも好きで、週1はサーキットに行きたいと常に思っていますw