東北No.1に86(ZN6)ターボで参戦!スーパーチャージャーより比較的厳しいとされるターボ化の熱対策効果は?!

デモカーとして86(ZN6)を作っていく中で出たかったレースの一つ、スポーツランドSUGOの草レース「東北No.1決定戦」。年初にターボ化して、それなりに戦闘力が上がりましたのでいよいよ参戦です( ̄▽ ̄)

で、先週の土曜日(5/11)、スポーツランドSUGOへ行ってきました!

天気は快晴!雨予報は無し!
なので、暑いw

前々からレースでの連続周回を含め、86(ZN6)の熱対策はそれなりにやらないと走るには厳しいだろうなと思ってはいましたが、果たしてどうなるか。
・・・と不安交じりの遠征でした(^-^;

あ、ちなみにまだデモカー86(ZN6)ではスポーツランドSUGOは走っていません。なのでそもそも何秒出るんだろう?というのも非常に気になるところでした。

ターボ化+国際サーキット走行に向けて行った熱対策

デモカーの86(ZN6)はターボ化したあと、日光サーキットやエビスサーキット西コースなど走りましたが、連続周回では水温・油温ともに99.2℃・115.1℃を記録するなど、このままでは冷却が足りないというのが明確な状況でした。

ミニサーキットなら、クーリングラップを挟めばそれなりに走れちゃいますけど、高負荷・全開区間が長い国際サーキットではそうもいきませんからね(^^;

というわけで、連休中に対策を行いました。

86(ZN6)に搭載されているFA20エンジンの場合、過給器によるパワーアップではスーパーチャージャーとターボ化という2つの選択がありますが、改めて感じるのはターボ化することでの熱の影響。

スーパーチャージャーの場合、ターボ化に比べると配管等のレイアウトが比較的シンプルなので、ラジエーター付近の空間の取り方や走行風の抜き方に自由度があります。

ところがターボ化する場合、エキマニのレイアウトやタービン位置の関係で、冷却システム周辺に熱源がまとまってしまいます。

「スーパーチャージャーにすればよかったじゃんw」って、常連さんにはチャチャwを入れられますが、良いんです。難しそうな方が多くのノウハウが貯まるので( ̄▽ ̄)

ターボ化して夏場の国際サーキットでも連続周回できれば、クルマの完成度としては高いものでしょうから、今時点のデモカー86(ZN6)のメインテーマとしてはそのあたりです。(もちろんラップタイムや乗り味も重要ですがw)

話がそれましたが、今回行ったこととしては、ラジエーター容量アップとフロントバンパー内の小変更。そもそも86(ZN6)をターボ化すると、純正の薄いラジエータくらいじゃないと、配置的に置きにくいです(エアコンコンデンサーとインタークーラーが干渉する)。クリアランス全然ないので(^^;

でも今回、DRL製の分厚いラジエータを導入することにしまして、効率的に収めるようにフロントバンパー内のレイアウトを見直していきます。

写真撮り忘れたので割愛しますがw
純正ラジエーターの2倍ちょいの厚みがあるDRL製のラジエーターをノーマルっぽく収めました。タービンの前にノーマルラジエーター以上にクリアランスを作れたので、冷えるといいなーというのが率直なところ。走ってみないとわかりませんけど( ̄▽ ̄)

で、スポーツランドSUGOへと向かいました。

いよいよ参戦の東北No.1決定戦。久しぶりのレースは楽しみそのもの

久しぶりのスポーツランドSUGO&久しぶりのレース!熱対策がどれくらい効果があるか不安もありましたが、やっぱりレースはワクワクしますねー( ̄▽ ̄)

今回、東北No.1決定戦の参戦にあたっては仙台のショップである「プロショップスクリーン」様にお世話になりました。ありがとうございますm(__)m

エントリーにあたっては過給器付き+ストリートラジアル(ADVAN A052)を使用していますのでクラブマンターボクラスが該当クラスとなります。

そして同じクラスには・・・

スーパーナウ 今さまのFD3S RX-7(通称:赤卍号)や、

ヤシオファクトリー 岡村さんのS15シルビアなどをはじめ、

20台を超えるエントリー台数でした。まずは周りの予選タイムがどれくらいになるか非常に興味深々( ̄▽ ̄)

そして今回使用するタイヤについては2月に下したADVAN A052を引き続き使用。持ち込み時の状況としては日光サーキットを2ヒート、エビスサーキット西コースを1日走行、そして通勤や遠征等で履きっぱなし(約800km)という状態でしたが・・・

ADVAN A052は新品で浅溝なデザインなのに、ビックリするくらい減りませんしグリップレベルも良好そのもの。もっと早く寿命を迎えると想定していたんですけど、嬉しい誤算ですね(^^)

デモカー86(ZN6)では初走行のスポーツランドSUGO、果たして

スポーツランドSUGOはデモカーのFD3S RX-7走って以来で、86(ZN6)では初走行。イメージ的には86(ZN6)の純正ギヤ比とターボ化したことによる相性はいいんじゃないかな?と期待していました。

さて、いよいよ走行(予選1回目)が開始です。タイム出すなら気温のアドバンテージを少しでも受けられる1本目が明らかに有利そうなので、全開で行きました。

・・・が、早々にトラブル発生です。

全開走行に入っている途中、特に異音などないものの、パワーがない(;’∀’)
馬の背を抜けたあたりからNAかよwっていうフィーリングになりつつ周回し、ラップタイムは1分39秒台で撃沈。

そしてパワー感のなさもさることながら、油水温が高すぎるー!!
MoTeCのダッシュロガーに目をやると、2周目以降で水温:113度、油温:125度超えという数字が並びます・・・。クーリングラップを入れても全然冷えないので、根本的に熱対策が足りていません。

とてもじゃないけど、8周ある決勝レースは走り切れなそう、、、とこの時点で確信(^-^;

・・・とはいえ、それは現場ではどうにもならないので、なんでこんなにパワーがないのかをまずチェック。MoTeCのロガーから追っていくと、油水温は高い状態であるものの、それらの補正による点火リタードではそんなにパワーが落ちるような状態でもないし、A/Fもターゲット値通りですし、ブーストもキッチリかかってる。

・・・となると、どこか壊れたか抜けたかな?と疑いつつ、インターバル終了。様子見も兼ねて予選2回目を走ります。引き続き油水温が高く、満足に1周出来る冷却性能はないものの、やっぱりパワー無い・・・。ラップタイムは1分39秒台で引き続き撃沈w

そして走行終了後、エンジン周辺やタービン関係の配管をチェック・・・

していくと、、、

・・・パイプ抜け、発見( ̄▽ ̄;)

場所としてはブーストの圧力センサー後の部分でパイプ抜けしていたので、タービンが頑張って過給した空気が抜けてましたw本当にNAの状態(^▽^;)

エンジン本体が壊れてなくて良かったと思う反面、ポン付けとはいえターボ化して国際サーキットを走ると細々したトラブルが出ますねー、と再確認。ブースト圧が低ければトラブらなかったのかもしれませんけど、やっぱりデモカーとなると、現状の仕様でも常時320馬力以上は安定して欲しいところではあるので、これから対策などを施していこうと思います。

で、パワーの無い原因ははっきりしたものの、レースについては戦線離脱です。熱対策は根本的に見直した上で出直して来ようと思います。

今回感じたターボ化したデモカー86(ZN6)の課題とこれからのこと

86(ZN6)の場合、過給器チューニングでよく比較されるのがスーパーチャージャーとターボ化。どっちにするか当初は迷いましたが、デモカーとしては熱対策の開発の一環もあってターボ化を選びました。

が、今回の結果からすると満足なクーリングとはなっていません。
・・・というか全然足りませんでしたw

基本的にターボ化すると、ラジエーターのすぐ後ろに熱源が来ますし、風抜けなども悪くなります。ターボ化しても純正ラジエーターのままでもそこそこ冷えるんですけど、これは純正ラジエーターのコアが薄くて風抜けが良く、熱交換器としての効率が良く考えられているからでしょう。

で、社外ラジエーターのようなコアが厚いものにするとそのバランスを壊しちゃうので、そのままだと冷えが悪くなります。今回はフロントバンパー内のレイアウトを見直して空間と抜けを作ったつもりだったんですけど、全然足りませんでした。

これからデモカー86(ZN6)の参戦イベントについてはしばらく時間が開くので、夏までに根本的に対策を施そうと思います。なのでしばらくはフロントセクションがバラバラです(^-^;

あと、今回の遠征では熱対策と過給トラブル以外にも、脚周りも見直さないといけないなと感じました。国際サーキットクラスまで速度域が上がってくると、高速コーナー(スポーツランドSUGOだと最終コーナーやSPコーナーなど)での旋回中や、ストレートエンドのハードブレーキではリアの挙動が不安定で、タイムを出すにはしんどい状況です。

単刀直入にいうならばウイングを付けて安定させたいんですけど、まだこの段階ではそれに手を出したくないので、ダンパーの仕様変更やアライメント、ブレーキ関係を見直してもっとタイヤを効率的に使えるようにトライしていこうと思います。


ちなみに出走前リタイヤした決勝レースでは、たじま~るさんのZ33とR35 GT-Rのドッグファイトや今さんの大人なレースアタックなどをピットから見ていましたが・・・

より走りたい熱が強くなったのは言うまでもありません。というか、エントラントみんなが熱い中でも大人なレースっていうのは、見てて気持ちがいいものですね( ̄▽ ̄)

イベント運営のアムクレイド様を始め、関係者の皆様、ありがとうございました!
この86(ZN6)を仕上げてまたリベンジしたいと思いますので、その際にはよろしくお願いします(^^)/

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書いた人

サカモトエンジニアリングの代表です。
チューニングも走ることも好きで、週1はサーキットに行きたいと常に思っていますw