初シバタイヤ。280Rを履きたいけどサイズがない!という方におすすめしたい選択肢

以前、シバタイヤを初めて履く方は280Rがおすすめですよ!という記事を投稿させていただき、公開から1ヶ月ほど経ちましたが、未だ多くの閲覧をいただいております。(アクセスログ上ではユーザー数:2万人以上がその記事を閲覧…ありがとうございます)

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で、その後で最も多かった質問や相談が「280Rを履きたいけどサイズがない!!」というお話。確かにこのコンパウンドはR31パターンにしかないため、選べるサイズ展開というのは限られます。

シバタイヤR31パターン。メジャーサイズ中心のサイズ展開のため、R23パターンに比べるとラインナップは少ない。

メジャーサイズであれば困ることはないですが、ミドシップ車両などの前後異形や一部の旧車などに関しては履きたくてもサイズがないので履けない…というのが現状です。

じゃ、その場合で選ぶべきは200R?それとも280?という中でどっちがいいの?というのが今回のお話。

結論:初シバタイヤで280Rが選べないなら「280」がいいです

タイヤサイズの関係でR23パターンしか選べない場合、コンパウンドは200Rか280の2択となるわけですが、「200Rをどうしても履いてみたい!!」という方でない限りは、280をおすすめします。

特に今のような夏場の場合なら尚更280の方がおすすめです。

理由としては以下の通り。

1.飽きるほど走れる

280というコンパウンドはとにかく減りません。ドリフトでリアに履くなら別ですが、グリップで走るなら飽きるほど走れます。特に夏場でも走りたい!という熱心な方には特におすすめです。

もちろん、コンパウンドが硬めになりますのでタイヤのグリップレベルの高さや一発のラップタイムに関しては200Rには敵いません。ラップタイムでいうとミニサーキットレベルで200Rと比べて+1〜1.5秒程度にはなってしまいますが、クーリングすら挟まずにずーっとそのペースで周回することができます。

走行会の1ヒートをフルに走りたい!という血気盛んな方にはぴったりでしょう。タイヤよりも先に人か車がバテるはずですw

2.タイヤが強いので壊れない

280はとにかく強いコンパウンドです。タイヤのグリップレベルが上がると消しゴムの如く柔らかくなっていくモデルもありますが、シバタイヤの280に関してはとにかく強いです。

以前、ハンドルを抉ることによるセンター部の異常な削れについての記事をリリースさせていただきましたが、その乗り方をしたとしても、280に関しては減りませんw

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そのため、誰がどこでどれだけ走っても、ずーっと連続周回できるという強さを持っています。

200Rだとこうはいきませんし、280Rでも場合によっては壊れます。まぁ、シバき倒さない程度にタイヤと会話することが大切なのは間違いないですが…

3.ターンインの練習がしやすい

タイヤはターンインで異常摩耗させて、タイヤ表面を壊すことができます。その原因は車にある場合もありますが、ほとんどはドライバーの乗り方・走らせ方です。

具体的にいうとストレートからコーナーへ入っていく時、ブレーキを踏んで減速→リリースと同時に舵を入れていくと思いますが、その過程でのハンドルを切る量に関係します。

どれだけ強い減速を行なっても、タイヤをロックさせていない限りはハンドルを切らなければタイヤが壊れることはまずありません。もちろん曲がれませんけどw

タイヤが減速するために酷使されている状況下で、横方向へ曲がる仕事をお願いしすぎると、タイヤがキャパオーバーになるので異常に発熱します。その繰り返しでタイヤ表面が発熱しすぎると摩耗が進んだり、作動温度域を超えてタイヤの破損という流れが起きます。

それが発熱の良い200Rをいきなり履くなという理由にもなりますが、じゃあ280はどうなのよというと…

ターンインでハンドル切りすぎると、すーっと外へ逃げていきますw

タイヤの横方向のグリップレベルの限界も低いため、粘ることをタイヤはせずに、ハンドルを切りすぎると外へと流れていきます。要するに曲がれませんw

ダメじゃんwと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、これでいいんです。

外へと逃げてしまうなら、それはハンドルの切りすぎか旋回速度を高くしようとしたからそうなったわけで、次は違ったアプローチで曲げてみれば良いのです。(ラインを変えたり減速と舵の割合を変えたり)

極論を言うと、車のセットアップや乗り方はハンドルを切る量が少なくコーナーを曲がれる方がいいです。特にその走らせ方に関しては体感して試行錯誤することで得られるものは多いです。

280は限界が低いものの、その中でいろんなアプローチを試せて、それでもタイヤが壊れずずっと走れるというタフさを持っています。ほんと、練習にはもってこいです。

シバタイヤの280で練習することで得られるもの

以上の理由で、シバタイヤを初めて履く方でサイズ選びに困った場合は280をおすすめします。内容的に、なんだか「スキルアップに繋げるために履いとけ」とも読めなくない感じになりつつありますが()

とはいえ、シバタイヤの280を履くことで得られるスキルは間違いなく今後、どんな銘柄のタイヤを履いたとしてもプラスになることでしょう。

人によっては、「このタイヤ曲がんない!つまんない!」となるかもしれません。(僕がシバタイヤを履いた当初は最初そうでしたw)

けれども、そのタイヤをどうやって曲げるか、そしてラップタイムにどう繋げるかを試行錯誤していくと、必然的に車のセットもその走らせ方も、これまでよりもずっと洗練されたものになるはずです。

ちょっと余談になりますが…
GR86にシバタイヤを入れた時はまさにそうでした。

バランスになにも疑問がなかったこれまでのセットが、シバタイヤを履くことで嘘みたいに曲がらなくなりました。

履いた日、サーキットでは「タイヤのパフォーマンスがよw」と済ませて帰宅しましたが、走行データなどを振り返るとタイヤのグリップレベルの問題は別として、もっと車と乗り方で曲げられるんじゃない?となりました。

そこから足回りを見直し、乗り方も変えてということを何度も何度も繰り返し、現在に至ります。結果的に開発当初では考えられないタイムが出せる車に仕上がったと思います。(仕様詳細やラップタイムなどはこちら

今となってはある種の転機でしたね。苦労もしましたが、トライしてよかったです。というわけで、話も逸れてきましたので今回はこの辺でw

シバタイヤを履いてみよう!と思う方や、上記のような経験&練習をしたい方はシバタイヤの280はおすすめです!

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書いた人

サカモトエンジニアリングの代表です。
チューニングも走ることも好きで、週1はサーキットに行きたいと常に思っていますw