「社外パーツに換えること」「オリジナルパーツを作ること」
クルマのチューニングって、取り付けるすべてのパーツが必ずしも、そこに行きつくとは限らないというところに面白さや醍醐味を感じます。(・・・ときにドツボにハマりますがw)
特に個人的に思うことはFD3S RX-7っていう車両は、メカニカルグリップを求めていこうとすると「実はノーマルパーツが一番良かった」なんてことが結構多いです。
マツダが車好きのために最高のベース車両を作ってくれたってことなんですかね(^^)
FD3S RX-7だからこそ、換えるパーツが洗練される
デモカーのFD3S RX-7も製作時から2018年現在に至るまで、色々とパーツを換え、仕様を変えで今の姿になりました。その中で脚周りに関してはやっと、今の速度域では納得出来るバランスになったので、今後しばらくは大幅な仕様変更はないかなって思ってます。
2017年に筑波を走らせて以降、実は仕様見直しの中では色んなパーツがノーマル(メーカーオプションとかでもなく純正ですw)に戻ったということもありました。
だからこそ、今回換えたパーツや使い続けているパーツは“本物”だと感じます。ノーマルでも十分いい仕事をするFD3S RX-7のパーツだからこそ、並の性能や小手先のクオリティではノーマル以下の性能にしかチューニングできません。
デモカーFD3S RX-7の2018年仕様で組み込まれたチューニングパーツ
さて前置きが長くなりましたが、2018年に向けて換えたパーツです。2018年シーズンはエンジンやコンピューター系の変更はなく、脚周りとアライメント関係が中心です。
スーパーナウエンジニアリング製フロントスタビ調整式ピロリンク、リアスタビピロリンク
このパーツの恩恵は大きいです。ホントに。
今期のテーマで「ブレーキングからターンインの挙動改善」としたとき、“対角線にあるタイヤの仕事”をしっかりさせようとすると、スタビライザーの動きの適正化が欠かせません。
これについてはスタビライザーそのものを単に柔らかくでも、硬くでもダメで、スタビライザーがする“本来の仕事”がきちんとできる環境にした上での「必要な追従量」にセットアップする必要があります。
どうしてもレーシングなジオメトリにすると、ノーマルよりも車高は下がります。そうなると、ノーマル車高で適正な動きをするスタビライザーは取り付け位置の関係で本来の仕事ができず、きちんと機能してくれないことがしばしば。
このスタビリンクピロはスタビライザーと取り付け部の長さはもちろん、カラーを変更することで細かな調整が出来るので、きちんとスタビライザーの仕事が出来る環境に補正できます。
前後とも装着していますが、車高を下げる車には車両問わず効くチューニングパーツだと思いますよ(^^)
スタビライザーをいろいろと買い揃えたりして張りや硬さ・柔らかさで悩んでいる方は一度、取り付け位置の適正化をしてみると答えに早くたどり着けるかもしれませんね!
スーパーナウエンジニアリング製ジュラルミン製フルピロ・リアロングアーム
リアのジオメトリ適正化でつけたのがきっかけなんですけど、脚周りの剛性アップや軽量化などの作用もあって、今の欲しかった挙動になっていると感じます。
リアの脚回りだと、リアメンバー本体に補強やスポット増し入れたりして剛性も上げているんですけど、そうなるとしわ寄せはアーム類にも来るんですよね…。
正直に言うと、このパーツは発売されてから取付け⇔取外しを繰り返しました。ボディ含めて脚周りのパーツって、必ずしも高剛性=いい動き=タイムアップとはならないので、その他のパーツとの相性を含めて何度も評価やテストをしました。
結果として“欲しい挙動を手に入れるために必須”となりまして、今のデモカーのバランスを構成するための必要なアームとして採用させて頂きました(^^)/
スーパーナウエンジニアリング製調整式アクセルペダル強化プレート
スーパーナウエンジニアリングさんの回し者じゃないですw FC3S RX-7のカリスマが社長ですから、ロータリー向けの理にかなったパーツが多いんです(^^;
そしてこのパーツも、他のメーカーではまず作ってもらえない「FD3S RX-7のペダル関係」のパーツですね。
「タイムにして何秒」っていうものではないですけど、ドライビングポディションの適正化からくる乗り味だったり、フィーリングの向上は車種を問わず大切なものです。
個人的にはペダルポディションやフットプレート、フロアパネル作成を含めてドライビングポディションの適正化はどんな車でも最初にすべきことだと考えています。ストレスなく“あるべき場所”に足を置けるレイアウトって、とても重要です!
ルービックス製オリジナルブレーキパッド
今期作った・・・いや、無理言って作ってもらったといえばこのブレーキパッド。
夏~秋に86で富士のレースに参戦して一番学んだことがブレーキの使い方なんです。86乗る前と今を比べると、以前はブレーキの使い方が本当に甘ちゃんだったと感じます(^^;
今回はそんな中で欲しい動きにするため、要望をルービックスさんに相談して専用パッドを作ってもらいました。主なコンセプトは「ブレーキ終わり」のコントロールのしやすさ。
ブレーキングって永遠のテーマとも言われたりしますが、やっぱり色々と悩むわけで…。基本的には「主に直線で終わらせるブレーキ」と「旋回まで引っ張るブレーキ」の2つに分けて考えることが多いんですけど、86のブレーキから考えるとFD3S RX-7のブレーキはそこがちょっとピーキー気味でした。
市販化するかどうかは検討中ですが、これからツインリンクもてぎや鈴鹿サーキットなどでもテストしてみて判断します(^^)
FD3S RX-7のノーマルの良さにも気づいて!
デモカーやお客さんの車両含めて、サカモトエンジニアリングのFD3S RX-7はノーマルパーツが意外と多いです。(この他取り付けているチューニングパーツについては追々触れていこうと思います)
クルマの楽しみ方は人それぞれですからとやかく言う必要もないですが、「速い車」だったり「乗っていて楽しい車」を作る過程では、取り付けるパーツはきちんと評価したいなと僕は思います。
ときにパーツ交換って、車の性能を下げるだけでなく、寿命や運転の危険度を上げたりもしますから、本来は慎重にすべきなんですよね(^^;
今日触れさせてもらったパーツは“本物”です。もちろん、すべての車や仕様にマッチするとは限りませんが、「速さ」を求めていく過程では必ず頼らざるを得ないチューニングパーツだと思いますよ(^^)/