13B-REWロータリーエンジンのオーバーホール
サカモトエンジニアリングではFD3S/FC3S RX-7などに搭載されている
ロータリーエンジン(13B)のオーバーホールを承っております。
ノーマルエンジンベースのオーバーホールから、ファインチューニングを行ったもの、
タービン変更に合わせたポート形状の変更・研磨を行ったものなど、仕様も様々あります。
ロータリーエンジンのオーバーホールについて
「オーバーホール作業の中で、何か特別なことはしてますか?」
サカモトエンジニアリングでのロータリーエンジンのオーバーホールをご検討を頂いている方からは、そういったご質問やお問合せを頂くことは多いです。
これはいわゆるその作り手が持つ「ノウハウ」なのかもしれませんが、サカモトエンジニアリングとしてはノーマルエンジンを作り上げる際、「ここをやればロータリーエンジンはさらに良くなる」というような特別なこと行ってはいません。本当に普通です。(ポート仕様変更やタービン仕様に合わせたエンジン作成はまた別ですが…)
“ロータリーエンジンが機能する環境”
それを正として本来あるべき数字と精度の追求、
そしてロータリーが動く環境としてを機能を正常化させる
ただし、オーバーホールのスタンスとしては「本来あるべき数字と精度、必要とする機能の正常化」に徹底的にこだわり、ロータリーエンジンが求める数字を追求し、補機類や電装系などエンジン本体以外の機関が正常に機能するよう、精度と完成度にこだわったオーバーホールを行っております。
結果として、「絶対壊れないロータリーエンジン」といった魔法のようなものは提供できませんが、マツダが作り上げ、世にリリースしたロータリーエンジンの本来のフィーリングを感じることができます。
もちろん、ご要望に応じてポートチューンなどの純正よりもパワーを出す仕様のエンジン製作は可能です。仕様も様々ございますので、オーバーホールのご要望の中でお知らせ頂ければと思います。
金額を安く&エンジン単体のみのオーバーホールは出来ません
「予算がないので安くオーバーホールしてください」
「エンジン単体だけのオーバーホールだけお願いします、自分で載せますので」
「ショートエンジンとして組んで売っていただけませんか?」
RX-7に乗り続ける以上、いずれ必要になるロータリーエンジンのオーバーホールですから、安いに越したことはありません。
それゆえ、「部品代&作業時間の基本料金からあまりにもかけ離れた金額で出来ないか?」という値引き交渉を兼ねたお問合せを頂くこともありますが、サカモトエンジニアリングではそういった条件下での作業はお受けいたしません。
理由はとてもシンプルで、「完調なRX-7に乗ってほしいから」につきます。
なぜなら現在、オーバーホールを必要としている ロータリーエンジンは、エンジン単体だけのオーバーホール作業では完調なRX-7にならないからです。
FD3S RX-7でさえ、初期型なら30年、最終型でも20年の歳月がたとうとしています。そんな車両を、エンジン本体だけを新しくして完調になると思いますか?
もちろん答えはNoです。エンジン周辺ではセンサー本体も劣化すれば、それを接続するハーネスも劣化しています。冷却水を循環するホース類もカチカチになり、錆び交じりのクーラントが流れて痛んだウォーターライン、割れ・潰れて振動の悪影響を生むマウント類、不安定な動作となるソレノイドバルブ…etc
不具合になりうる箇所を上げればキリがありません。もちろん、それらはすべてがオーバーホールの際に必ずやらなければならないとは限りませんが、個体によってその差が大きいので、すべてをチェックしたうえでメニューや作業を組み立てないと、完調な仕様を提供するオーバーホール作業としては成り立ちません。
だからこそ、サカモトエンジニアリングのロータリーエンジンのオーバーホールは、エンジン単体では完結しません。それだけで完結させてしまうと、新しく組み上げたエンジンがすぐにブローすることだってあります。
安心して乗れるロータリーを提供することで、
RX-7の本当の魅力を多くの方に伝えたい
エンジン本体をオーバーホールしたのに補機類などが原因ですぐにブローしてしまうと、「もうロータリーなんて乗るか!」となる方が増えてしまい、RX-7の魅力を存分に味わえないままに降りてしまう状況を招きかねません。唯一無二の世界に誇れる名車だからこそ、その良さをきちんと伝えられるものを提供したいのです。
そして蘇ったエンジンには、きちんと整備された補機類、電装品、冷却系、タービンがないとオーバーホールの良さが生きてきません。場合によってはエンジン周辺の不調が原因で、オーバーホールしたエンジンがブローするということも起こり得ます。
「オーバーホールしたのに壊れた」
「せっかくエンジンやったのに調子が悪い」
そうならないよう、サカモトエンジニアリングではロータリーエンジン単体だけをオーバーホールするのではなく、「ロータリーエンジンが動く環境」としてのオーバーホール作業を承っております。申し訳ございませんが、その趣旨に合わないご依頼についてはお断りをさせて頂きます。
ロータリーエンジンオーバーホールの作業の流れ
サカモトエンジニアリングでのロータリーエンジンのオーバーホール作業の基本的な流れは、下記に沿って実施しています。※オーバーホールの中の分解にトラブル箇所などが発覚した場合、都度ご相談させて頂いております。
- 車両チェック・オーバーホールメニューの精査、エンジン仕様すり合わせ
- エンジン降ろし、分解清掃、各パーツの計測、補機類等の機能チェック
- 再使用可能パーツや要交換・修正必要対応箇所の抜粋、ご依頼者様へ相談
- ロータリーエンジン本体のオーバーホール・組み立て
- 補機類や電装、冷却系、駆動系、タービンなどの必要対応の作業実施
- 各種点検、エンジン始動、初期慣らし、慣らし用ベースセッティング(サブコン/フルコン搭載車)
- オーナー様へ仮納車し、1000km程度の慣らしの旅へ
- サカモトエンジニアリング再入庫、各種点検、現車セッティング (サブコン/フルコン搭載車)
- オーバーホール作業完了
上記はロータリーエンジンがきちんと動く環境というものを提供するために、最低限必要な作業となります。
「オーバーホールしたのに調子悪い」とならぬよう、ダメなところはしっかりと修理&交換を行い、ロータリーエンジン本来のフィーリングが味わえるよう徹底したセットアップを行っております。もちろん、ご要望に合わせた仕様アップデートも可能です。お気軽のお問合せ下さい。
ロータリーエンジンのオーバーホールでよくある質問
オーバーホールに関する費用が知りたい
サカモトエンジニアリングのロータリーエンジンのオーバーホールは、補機類の点検に始まり、タービンや冷却系、電装系など、様々な周辺環境をチェックしたうえで最終的な費用算出となります。
そのため現車確認ができない状況ですとあくまで概算となり、「作業を始めてみたら実はここも修理しないとダメだった」ということが起こりがちです。
のちのトラブル防止やきちんとしたオーバーホールを提供するため、一度ご来店いただき、現車確認をさせていただければと思います。
補機類等で不調になるかもしれないのは了承しました。
エンジン単体のオーバーホールと載せ替えをお願いできませんか?
原則として承っておりません。理由としてはオーバーホールの最中の各部の脱着で、経年劣化による割れや漏れなどが発生することもあり、きちんとしたオーバーホールを提供できないためです。
※サカモトエンジニアリングにて定期点検やメンテナンスなど頂き、こちらで作業履歴や現車確認が取れている車両については、ご相談の上実施可能です。
遠方なのですが、オーバーホール作業をお願いできますか?
陸送などを手配することで作業を承ることは可能です。( 東北、東海、北陸、四国などから陸送を手配させて頂き、オーバーホール作業のご依頼を頂くケースも多いです。 )
使用環境にもよりますが、通常オーバーホール作業は5~10年で必要になります。そのため、定期点検や車検等は地元にて完結して頂き、オーバーホール等の重作業のみをサカモトエンジニアリングで対応させて頂いているお客様も多いです。
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